クモリン 小さな生き物のつぶやき

つぶやくように詩を作っていきたいです

詩 生き物

アカボシゴマダラが飛んでいく

アカボシゴマダラが飛んでいく 千葉県北西部 アカボシゴマダラが飛んでいる このチョウを初めて見たのは…… 東京都日野市 多摩動物公園 木々が茂るユキヒョウ舎前 手すりに止まっていた 外国からの観光客らしき人が 「キレイデスネ」 と言った 私は見たことが…

違う道を進んだら (タイノエとオオグソクムシ)

違う道を進んだら 遙か昔は 同じ仲間? タイノエとオオグソクムシ 「寄生性」と「自由生活性」 標本が寄生虫館で並べて展示されていた タイノエは 魚の栄養をちゃっかりと 食べるものには不自由しないけれど 寄生した魚の中で暮らすしかない オオグソクムシ…

うちのカブトムシ (はじめてカブトムシを育てた)

うちのカブトムシ 近くの大学の学園祭で買ったカブトムシ 丸々とした幼虫は 長い間 土の中 食べるものを食べつくし 春になったら糞だらけ 昆虫マットを用意した 初夏には蛹化した しかし 土の上で蛹とは! 慌てて人工蛹室作り 小バエがわんさか発生すれば 一…

自然教育園のカラス

自然教育園のカラス 高校生の時 自然教育園の脇を通っていた ある朝 カラスがハトを囓っている 私の方をチラッ チラッと見ながら セッセと食べていた へぇー、カラスってハトを食べるんだ! さすが自然教育園のカラス 自然のことを教えてくれる しかし バス…

クスノキの葉

クスノキの葉 五月 クスノキの大木から 役目を終えた葉が落ちてくる 樟脳の香りを嗅ごうと 積み重なった落ち葉に目をやれば 同じようでも 少しずつ違う 大きさ 色 ダニ部屋の膨らみさえも 樟脳も効かない病になったのか 点々と虫こぶのあるものや アオスジア…

操り上手

操り上手 カマドウマやカマキリに寄生するハリガネムシ カマドウマやカマキリを操って水辺に行かせるという 水中に産卵するために 哺乳類や鳥類に寄生するトキソプラズマ ネズミを操ってネコを怖がらなくさせるという 終宿主のネコの中で有性生殖するために …

寄生虫館で (東京目黒にある寄生虫館)

寄生虫館で 「こんなに小さかったんだ……」 日本住血吸虫の中間宿主 ミヤイリガイ 標本が並ぶ 寄生虫館 長い間 得体の知れない病気に苦しんだ人々 この病気にかかったら 「茶碗のかけら」と言われ 元に戻らず 死を待つばかり 病気の解明に乗り出してから百年…