2020-02-25 寄生虫館で (東京目黒にある寄生虫館) 詩 生き物 寄生虫館で 「こんなに小さかったんだ……」 日本住血吸虫の中間宿主 ミヤイリガイ 標本が並ぶ 寄生虫館 長い間 得体の知れない病気に苦しんだ人々 この病気にかかったら 「茶碗のかけら」と言われ 元に戻らず 死を待つばかり 病気の解明に乗り出してから百年以上の歳月を要し 今から百年前に正体が突き止められた それから撲滅までにまた長い道のり こんな小さな巻き貝に怖い病気の原因が潜んでいたなんて サナダムシの標本 八メートル八十センチよりも 8ミリのミヤイリガイが 頭から離れない