旅の思い出 万葉の岬 日がな一日 宿の窓から眼下の瀬戸内の海を眺めていた 長旅疲れで八十六才の母は寝息をたてている 父の故郷の海 島々が見え いくつかの舟がゆったりと浮かぶ あれが父が言っていた山だろうか 道にマムシがいて走って飛び越えたとか これ…
ど根性大根 相生…… 二〇〇五年 兵庫県相生市の大根が話題になった 亡き父を思う 固いアスファルトを突き破った相生育ちの大根 たしかにすごいけれど 明治大正という時代 十九才で 一人 旋盤の腕をひっさげて 故郷を離れ 遠い東京に根をおろし 一生を終えた …
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